「コンポスト(Compost)」とは、落ち葉や雑草、生ゴミを堆肥化することを指します。
積極的に環境問題に取り組んでいる国々では一般レベルで普及している言葉ですが、現代の日本では都市化が進み、アパートやマンションに住む人が多くなりましたよね。
従来の方法だと、庭に広い空間がなければ無理無理! と、いうことで、需要と供給の観点から、近年では家でも気軽にできるコンポストが流行りだしています。
本記事では、海外の一般家庭でよく見かけるコンポストの解説や方法、メリット・デメリットについてお話していきます。
✔ コンポストについて
✔ 堆肥にできるもの・できないもの
✔ メリット・デメリット
✔ 家でコンポストをするなら
コンポストとは?
「コンポスト(compost)」とは英語で「堆肥」の意です。先述したとおり、生ゴミをはじめ、落ち葉や雑草を堆肥や腐葉土にすることができます。環境にやさしいとして、多くの国ではすでに一般レベルで普及しているものの、日本ではまだあまり耳にする機会は多くないかもしれませんね。
ただ「堆肥にする」と言ってもよくわからないと思いますので、もう少し掘り下げて解説していきます。
生ゴミ⇒堆肥の仕組み
先述したとおり、コンポストとは家庭から出た生ゴミや落ち葉、雑草などを堆肥化することを指します。でも、この一文だけだとなかなかわかりづらいのが正直なところですよね。
ひとえにコンポストといってもいくつかタイプはありますが、手間や費用、目的が多少違うのみで、大まかなやりかたは同じです。たいていの場合は、下処理をした生ゴミと土を入れてかき混ぜるだけ。
その土に生息している微生物が、時間をかけて徐々に生ゴミや落ち葉を分解して堆肥を作ってくれるわけです。
コンポストの種類
代表的なコンポストは以下のとおりです。
- 段ボールコンポスト
- ミミズコンポスト
- 設置型(土中型)コンポスト
- 密閉型コンポスト
- 回転式コンポスト
生ゴミと土を入れて、かき混ぜる。この基本的なやりかたはだいたいどのパターンにも共通していますが、DIYとして現実的に一番実行可能といえるのは「段ボールコンポスト」と言えるでしょう。
ミミズコンポストは良質な土を作るのには向いているものの、ミミズを見つけてこなければならないので設置場所が限られてしまうのが痛いところ。設置型(土中型)は土に埋める形なので屋内ではできませんし、密閉型はわずかに臭いを発することがあり、狭いアパートやマンションに住んでいた場合、ご近所さんに迷惑をかけてしまうことになりかねません。また、回転式は機械自体が繊細に出来ているため、丁寧な扱いが求められます。
上記のことを考えると、多少の手間はかかるかもしれませんが、段ボールコンポストを自作してしまうのが一番手軽。
堆肥にできるもの・できないもの
自炊をしていればおのずと出てくる生ゴミを処理したいからといって、適当になんでもかんでもコンポストで堆肥にできるわけではありません。なかには「入れてはいけないもの」もありますので、要注意です。
といっても、だいたいのものは大丈夫。微生物やミミズに分解してもらうために、水を切ったり細かく切ったりというある程度の下処理は必要ですが、人間の口に入るものは基本的にOKと考えて差し支えないでしょう。ただし、下記のようなものはNGなので頭の片隅にでも置いておくことをおすすめします。
✔ 貝類
✔ 割り箸やビニール等
同様に、入れていけないわけではないけれど分解に時間がかかるものもあります。例えば、玉ねぎやトウモロコシの皮や卵の殻などです。
コンポストをするメリット・デメリット
突然「環境にやさしい」「エコ活動に貢献できる」なんて言われても、壮大すぎてなんだか想像できませんよね。ここでは具体的に、コンポストをすることで得られるメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
まずは、「環境にやさしい」ということ。
これがどういうことかというと、ゴミ焼却施設で生ゴミを燃やそうとすると、どうしてもダイオキシンなどの有害物質が発生してしまいます。コンポストだとこのダイオキシンが輩出されないので、まさに「エコ活動」にはうってつけの処理方法と言えるんです。
それから「フードロス問題」にも貢献できます。
フード(食品)ロスとは、「まだ食べられる部位や食材を捨ててしまうこと」です。これは日本人特有の「もったいない精神」に反する行為にほかなりませんよね! でも実際のところ、賞味期限を切らしてしまった、あるいは食べ切れなかったなどの理由から、泣く泣く捨てざるを得なくなってしまうこともあるでしょう。
それをコンポストで堆肥化することで、捨てるはずだった食材を無駄にすることなく再利用することができます。
また、メリットはなにも自分自身に関するものだけではありません。生ゴミを自宅で安全に処理できるようになれば、自治体がそれまで捻出していた生ゴミ焼却のための費用を削減することにつながる可能性もあります。ひいては、「社会貢献」ができるというわけです。
あとはもちろん「子どもに自然環境や環境問題について知ってもらえるチャンス」でもあります。なぜなら、都市部で普通に生活していると、なかなか土と触れ合う機会がないから。
できる限り自然と接してほしくても、仕事や人間関係の都合を考えるとわざわざ都市部を離れるのはつらいし、だからといってコンクリートの上だけを走り回っているだけというのもなんだか味気ないものですよね。教育方針によるところも大きいかもしれませんが、都会にいながらにして自然に興味を持ってもらいたいという人にとって、コンポストは良い入り口といえるでしょう。
ざっと並べてみただけで、これだけのメリットがあるのがコンポストをおすすめしたい理由。
デメリット
メリットとデメリットは表裏一体。メリットがあるなら、当然デメリットも存在します。
デメリットに関しては、どのコンポストタイプを選ぶかによっても微妙に変わりますが、例えば独特の臭いがする、手入れを怠ると虫が湧く、手間がかかる、慣れるまでは大変、分解できないものを理解する必要がある、など、それぐらいのもの。
他人に迷惑がかかるようなものは、強いていえば臭いと虫ぐらいでしょうか。それも自身の環境に合わせたタイプを選んだうえできちんと手入れをしていれば回避できますので、過度に心配するほどのことではありません。
自宅でコンポストをするなら

そうそう、もうひとつ伝え忘れていたデメリット。というか、むしろこれが一番のデメリットかもしれない……!
それは、海外で一般的なコンポストをするにはそれ相応の広さが必要だということ。近年では都市化が進み、アパートやマンションなどに住んでいると庭はおろか、ベランダにもそんなスペースを作るのは難しいという人が大半だと思います。
しかし諦めるのはまだ早い!
自宅でコンポストをする方法はちゃーんとあるんです。
生ゴミリサイクルマシーンを使う
なかなか丁度良い具合に場所が取れないのは、なにも日本だけではありません。海外でも同じ悩みを抱えている人は多いもの。

私は以前ニュージーランドやオーストラリア(エコ先進国)に住んでいたので、コンポストは一般家庭で普通にできるものだと思っておりました……。でも、考えてみればあんな広々としたスペース、日本にはない!
とはいえ、環境問題に興味がある人や貢献したい人、ガーデニングや家庭菜園でより良質な土を求めている人なんかはたくさんいるはず!
そんな人におすすめなのが、カナダで開発されたゴミのリサイクルマシーン【フードサイクラー】。これ、本当に便利。通常コンポストで堆肥を作ろうと思うと、1カ月、あるいはそれ以上かかる場合がほとんどなんですよね。微生物にわざわざ頑張ってもらうわけですから、ある意味当然です。
でもこのフードサイクラー、臭いがないだけでなくたったの3時間で生ゴミを堆肥に変えてしまえるんです!
使い方は簡単。
- 蓋を開ける
- 生ゴミを入れる
- スタートボタンを押す
これだけ。子どもにでもできるシンプルな構造になっています。「手間いらず」「子どもと一緒にできる」「待ち時間がほとんどない」とこの3拍子。一般的なコンポストでデメリットとなっていた部分がすべて解消されています。
自宅にいてもエコ活動ができる時代に
いまや、家にいながらにしてエコ活動や社会貢献ができる非常に便利な時代になりました。
世界には、例えばニュージーランドやオーストラリアのように、一般レベルで環境問題に取り組むのが当然といった国も数多く存在します。
そんな中、こと環境問題に関しては日本は後れを取っているといっても過言ではありません。少しずつ。少しずつでいいから、家でできることからはじめていきませんか?
それが地域、ひいては国、そして世界に貢献することにもなるので、「ちゃんと世間に貢献している」という自己肯定感アップにもつながりますよ!

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参考文献:
1. 相模原市リサイクルとごみのガイド ごみのページ「生ごみで肥料(ひりょう)を作ろう
2. LFCコンポスト 生ごみから美味しい野菜をつくろう コンポストとは
3. AGRI PICK 【コンポスト徹底解説】タイプによるメリット&デメリットと使い方・作り方|おすすめ製品10選
4. スポーツと人情が熱いまち江東区 生ごみ減量・堆肥化Q&A
5. オークヴィルホームズ 雑草や生ごみが生まれ変わる!おすすめしたい「コンポスト」の使い方
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