突然の金縛りにあったことはありますか?
もちろん人生で一度も経験がないという人もいれば、一方で、しょっちゅう体が動かなくなるという人もいることでしょう。目だけは開くのに指一本動かせないあの感覚、怖いですよね。特に夜ともなればなおさらです。
本記事では、そんな金縛りが起きるメカニズムと対策についてお話していきます。
✔ 金縛りが起きるメカニズム
✔ 金縛りが起きる人の特徴や状況
✔ 金縛りにあったときの対処法
✔ 金縛りにあう前の予防策
金縛りとはいったいなにか
そもそも金縛りとはいったいなんなのでしょうか?
ただ単に体が動かなくなる妙な現象? それとも、心霊現象? 普段は目に見えるもの以外は信用しない人でも、いざ体験してみると意外と怖いものです。
金縛りにあうと、こんな症状や現象が現れます。
✔ 心霊現象(黒い影の目撃や体に誰かが乗っている、等)
✔ 声が出ない
✔ 継続時間は個人による
中には「幽霊を見た」「誰かが顔を覗き込んでいた」なんていう人もいるぐらいなので、「心霊現象かも」と思ってしまっても仕方ない部分はありますよね。
なぜ金縛りは起こるのか
さて、それではなぜ金縛りは起こるのでしょうか?
大丈夫です、安心してください。実は、金縛りにあうメカニズムについては科学的に証明されているんです。多少怖い思いをした経験のある人は多いかもしれませんが、決して心霊現象などではありません。
金縛りは医学用語で「睡眠麻痺」と呼ばれる状態です。
まず、人は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を繰り返しながら眠っています。
睡眠は、大脳を休息させる「ノンレム睡眠」と、身体は休んでいるが、脳は活発に働いている「レム睡眠」が一晩の間に交互に訪れます。レム睡眠中は全身の筋肉が弛緩していて力が入らない状態なのですが、このときに突然脳だけが目覚めると“睡眠麻痺”が起こるのです。
このように、金縛り=睡眠麻痺は、れっきとした症状のひとつなんです。
特にレム睡眠中は夢を見ていることが多い(その限りではない)ので、脳だけは夢を見ている、でも体は動かない。そんなことから、「人影を見た」だの「誰かに顔を覗き込まれていた」だのといった不思議な現象が起きるようです。

とある調査によると、一般人の30~40%ぐらいの人が生涯に一度は金縛りを体験するらしいよ……!
金縛りにあいやすい人はこれに気を付けて!
メカニズムはわかっても、起きてしまう金縛りはどうしようもないですよね。金縛りにあって不快な思いをするのを避けるために、なにが原因になっているのか知っておくことをおすすめします。
【1】寝不足
金縛りの大敵と言われているのが、睡眠不足。
というのも、ほとんどの場合、人間の脳はノンレム睡眠から入ります。ところが、十分な睡眠が取れていない状態だとどうしても睡眠のリズムがくるってしまうんですね。
そうなると、入眠直後の眠りが浅い時間帯にレム睡眠に入ってしまったりします。そこで脳は半分覚醒した状態であるにもかかわらず、体は麻痺状態で動かないという金縛りにつながってしまうわけです。
【2】ストレス
ストレスもまた、金縛りを誘発する原因のひとつだと言われています。
過剰なストレスが溜まると、睡眠が浅くなったり寝つきが悪くなったりしますよね。これがまた睡眠リズムを乱し、レム睡眠になりやすくなる要因です。人間、疲れを溜め込むのは良くないことですね。
ほどよいストレス発散が大事です。
【3】遺伝
決して多くはないそうですが、中には「家族性」といって遺伝で金縛りにあいやすいという人もいます。
「ストレスも疲れも、睡眠不足も自覚はないのに、なんだかやけに金縛りにあうな」と感じたら、一度家族の金縛り経験を考えてみてもいいかもしれませんね。
もし身内に何度も金縛りにあっているという人がいれば、それは家族性である可能性があります。
金縛りにあったらどうすればいい?
暗い部屋の中、ひとりの状態で金縛りが起きるとそれはもう怖い思いをします。助けを呼びたくても声が出ない、体は自由にならないのに目(眼球)だけは動く、人によっては心霊現象にも似たような状況を体験するということになるからです。
そんなときの唯一の解決策。
それは、基本的にはなにもしないということです。
「なんの解決策にもなってないじゃん!」と思いましたか? でも実際には、それぐらいしかできることはないんです。
ここで無理矢理体を動かそうとすると逆に自分自身の不安感をあおることにもなりかねません。ひとまず「金縛りにあっている」ということだけを認識したうえで、冷静に時間が過ぎるのを待ちましょう。

「フンッ!」って気合いの掛け声(でも実際に声が出ているかはわからない)とともに無理矢理体を動かしたら金縛りが解けるのってわたしだけなのかな……(笑)
金縛りにあわないためには?
そうはいっても、できるだけ金縛りになんてあいたくないですよね。いくら科学的根拠により証明されているといっても、人影が目の前を横切ったり、どこからともなく声が聞こえてきたり、誰かが枕元に立っていたりすれば怖いものは怖い。金縛りにあってひたすら耐える前に、まずはできることからはじめてみましょう。
【1】生活リズムを整える
先ほど、浅い睡眠や寝不足が金縛りを誘発する原因のひとつになるとお話しました。つまり、金縛りを避けるためには生活リズムを整えるのが重要になってきます。
睡眠の質を高める、あるいは生活リズムを整えるヒントは下記サイト(筆者運営)の本にも書かれていますので、ぜひ目を通してみてくださいね。
>>>【ネタバレなし】「疲れない体をつくる免疫力」(安保徹著)免疫力を意識して健康な心身を保つ方法とは
【2】カフェインを控える
紅茶やコーヒーなどに含まれているカフェインには、交感神経を活性化させる働きがあります。ゆえに、寝る前にカフェインを摂取してしまうと眠りが浅くなる可能性があるんです。
できれば夕方以降の摂取は控えておくのが安全といえます。もしくは、どうしてもコーヒーが飲みたいという人はノンカフェイン(カフェインレス/デカフェ)のものを選ぶといいでしょう。
【3】就寝前にスマートフォンは使わない
一般的に、寝る前のスマホ使用は睡眠の質を下げるといわれています。
スマートフォンの画面から放たれるブルーライトがこの原因のひとつ。もちろん、パソコンやタブレットも同様です。
ブルーライトを浴び続けると脳が日中であると勘違いするので、変に覚醒してしまうんですね。こうなると、「なかなか寝付けない⇒睡眠が浅くなる⇒寝不足になる」という悪循環を生むことにもなりかねません。
そんなときの理想は、就寝2時間前にはスマートフォンを遠ざけておくことです。
金縛りにあったら自分自身を見つめ返してみる
金縛りが起きるということは、ストレスであったり疲労であったり、寝不足であったりと、体のどこかしらがSOSを発しているということなのかもしれません。
何をするにも体が資本!
金縛りにあったときには、生活リズムに乱れが生じていないか、仕事や私生活で過剰なストレスがかかっていないかなど、改めて自分自身と向き合ってみることをおすすめします。

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参考文献:
– Medicalook「医師監修|金縛りの本当の原因。霊や黒い影の正体は?息苦しいのはなぜ?」
– ナショジオ睡眠「金縛り対策 特に明け方の二度寝にはご用心」
– Sleep Styles「金縛りの原因と予防法|心霊現象ではない?」
※本記事の情報は2020年6月時点のものです。
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