日本、海外問わず、日常生活を送るうえで女性にとって欠かせない日用品。
それが生理用品です。
決して恥ずかしいことではないけれど、少し他人には聞きづらい海外の生理用品事情を、海外居住歴10年の筆者(@MochaConnext)がお伝えします。
海外に生理用品を持っていく必要はあるの?
まず先に結論を言ってしまいます。
答えはNOです。
ひと昔前までは海外の生理用品というと実に使い勝手が悪く、少し時間を置いただけで漏れてきてしまうということも少なくありませんでした(※:ニュージーランド、オーストラリアの話です)。
当時留学や海外生活をしていた人の中には、日本から荷物を送ってもらう際に、生理用品も一緒にいれてもらうという人も多かったことでしょう。
もしくは、スーツケースにできるだけ詰め込んでくるというスタイルの人もいたかもしれませんね。
でも生理用品って、軽い割にかさばるから邪魔!
できるなら現地調達したいものの代表格ですが、いまは少し前までと違い、だいぶ使い勝手もコスパも良くなりました。緊急時用(現地ですぐに購入できないときのため)に多少用意する必要はあるかもしれませんが、それだけです。
もちろん、日本ブランドが好き! って人は、持っていくのもありだよ。国によっては日本の日用品を扱っているお店で売っていることもあるけど、輸入品だとやっぱり高くついちゃうしね……。
現地調達できる生理用品の使い心地は?
ニュージーランドやオーストラリアなどの国では、おもにスーパーマーケットやアジア用品専門店など、さまざまな場所で生理用品を入手することができます。
品質は問題なし
まず、一番気になるのが品質。
いくら現地で調達可能だからといっても、すぐに漏れてきたり通気性が悪すぎたりしたらとてもではないけれど嫌ですよね(女性ならわかってくれるはず!)。
ほとんどの女性が、月に一度は付き合っていかなければならない生理現象です。しかも毎月一週間ほども続くとなれば、できる限り快適に過ごしたいもの。
いま、現地で手に入る生理用品は日本製品と比べてみても、まったく劣りません。安心してください。
コスパも◎
物価の違いを鑑みても、値段もそう変わりません。
また、スーパーマーケットによってはPB(プライベートブランド)で生理用品を開発・販売していて、こちらは大容量の割にリーズナブルでコスパ抜群。
使い心地はわずかに劣るかなという印象ですが、我慢できないほどではありません。
心配ならアジア用品店で購入も可能
現地調達可能な生理用品ですが、それでもやはり心配になる人はいるかと思います。特に海外渡航が初めての人にとってはまさに未知の領域。不安に思うのは当然のことです。
そんな人は、比較的大きめの都市になら必ずあるアジア用品店でアジア製のものを購入すると良いでしょう。もちろん、日本製の生理用品を取り扱っているお店もたくさんありますよ。
ただし、輸入品ということで少々値が張ってしまうのは仕方のないことです。もしくは国や地域によってはDAISOなど100均が進出している場所もありますので、一度チェックしてみることをおすすめします(※ただし、日本円にして100円相当になっているとは限らない)。
オーストラリアとかニュージーランドだと、DAISOの相場が2~3.50ドルだったのには驚いたよ……。
タンポンには要注意
ただし、生理用品といってもナプキンでなくタンポンを使うという人、あるいはナプキンとタンポンを併用しているという人は要注意。
現地の日用品は現地の人たちに合わせて作られているもの。そうするとサイズも違って当たり前です。
直接中に差し込むタンポンは、場合によっては大事な体内を傷付けてしまう可能性があるので、予備を持ってきたほうがいいかもしれませんね。
この際紙ナプキンはやめにしない?
世界の中でも特に環境問題に熱心に取り組んでいるニュージーランドとオーストラリアでは、紙ナプキン、あるいはタンポンのほかに女性たちが使いはじめているグッズがあります。生理のたびに毎度ナプキンを買う必要がなくスーツケースに入れてもまったくかさばらない、コスパ的にも魅力的な生理用品をご紹介!
布ナプキン
布オムツがあるように、ナプキンにも布製のものがあります。
自分の手で洗わなければならない(アルカリウォッシュ使用)という手間はありますが、デメリットといえばそれくらいのもの。
無論、消耗品には違いありませんので数年に一度ほどの買い替えは必要ですが、毎月紙ナプキンを購入するのに比べたら環境にも優しく、経済的にもかなり負担が少なくなります。
しっかりメンテナンスさえしていれば、ちゃんと清潔に保てるので安心です。
一般的に「肌当たりが良くなくなったら」「交換したのに経血が漏れてしまったら」買い替えの時期だと言われる布ナプキンですが、「nunona」の布ナプキンなら平均で3~5年ほどもの間、続けて使えるそうです。
こ、これは経済的にもうれしい……!
同様に、ナプキンだけでなく布製のおりものシートも発売されていますよ! 紙のナプキンやおりものシートだと蒸れてしまうという人には特におすすめ。
月経カップ
一方で、慣れれば快適という意見が多数見られるのが月経カップ。
日本でも最近よく見られるようになってはきましたが、やはり実際に使用している人は、まだまだ少ないのが現状ではないでしょうか。
「気にはなっているけれど、なんとなく手を出しづらい」と思っている人もいるのでは?
海外では割とポピュラーな月経カップは、シリコン製のカップを膣内に入れて血液を受け止める道具です。
漏れる心配はほとんどありませんが、それでも不安な場合、慣れるまでは下に紙ナプキンを引くなどの対策を取ってみましょう。意外と受け止められる血液の量が多いことに気が付くはずです。
日に2回ほど中身を捨てればいいだけなので、扱いも簡単!
もちろん同時に入れ替える作業が発生しますので、一回一回きちんと洗う、またはウェットティッシュで拭くなど、清潔に保つための努力は必要不可欠です。
生理が来ないときは迷わず病院
人間の身体とは非常に敏感なもの。環境が変わると、突然生理が止まってしまったり周期が狂ってしまったりすることもあります。そんなときは焦らず、病院を受診するようにしましょう。
ちなみにわたしは海外生活慣れしているにもかかわらず、生活環境が変わると必ず3~6カ月ほど生理が止まってしまうの……。生理痛も重いほうだし、もうどうにかして~!
生理不順時に病院で使える英語フレーズ
日本語対応可能な大手の病院にかかるのもひとつの手ですが、必ずしもそうできるとは限らないもの。近所にある病院にかかる際は、下記の英語を参考にしてみてくださいね!(初心者向けに短文にまとめてあります)
予約時(電話)
(予約を取りたいんですが)
事情説明(対面時、もしくは電話予約時)
(3カ月間、生理が来ていなくて)
(3カ月前にニュージーランドに到着してから、生理がないんです)
(生理不順なんです)
会計時
(クレジットカードは使えますか?)
(現金で払わなければなりませんか?)
困った時は本を参考に!
海外で生活を送っていれば、病院にお世話になることの一度や二度は必ずあります。ただし、英語に慣れないうちはどうしても戸惑ってしまいがち。
スマートフォンで使えるフレーズを調べながら会話をするのもいいですが、相手が目の前にいるのにいちいち確認しているのはなんだか失礼な気がしてしまいますよね。
そんなときに一番おすすめなのは、英会話の参考になる本を持っていくこと。
例えば、このような。
これだと、スマートフォンをポチポチするよりはるかに「この人は英語が苦手なんだな」とわかってもらえる確率が上がるので、相手をイラつかせずに済みます。
特に、日常会話とは少し違う病院での単語に特化した本がこちらです!
病院で使えるイラスト英単語
イラスト満載でかなり初心者向け。
本来は、日本語がわからない外国人患者とのコミュニケーションを図るための医療従事者用ポケットブックですが、患者としても非常に便利です。
指差し英語なので現場での勉強にはあまりならないかもしれませんが、自宅で単語を覚えたり、その場を乗り切ったりする術としてはおすすめ。
海外生活にはもちろん、英語に自信がない旅行者にも◎!
病院のなかの英会話
もしくは、どんな状況であっても「ちゃんとフレーズを使って会話をしたいんだ!」とあくまでも自力でどうにかすることを自身に課している人は、医療現場で日常的に使われている簡単な表現から、ちょっと複雑な言い回しまでさまざまなフレーズが収録されているこちらの本がおすすめです。
90年代に発売されているため少々古い印象はありますが、一般レベルではまだまだ勉強に使えます。
病院英語ハンドブック ちょっとは役立つメディカル英語
こちらは紙ではなく、電子書籍版の便利なハンドブック。
例えば「咳=cough」「風邪=cold」「くしゃみ=sneeze」などと、頭で考えればわかることでも、咄嗟のときに出てこない場合があります。これが英語の難しさ。
そんなときに使えるのがこちらの本です。
ちょっとしたことなのだけれど、端的に一番伝えたいことは伝えられる。そんな内容になっています。
まとめ:生理用品を持って行く必要はなし
軽い割にかさばって、邪魔になることも多い生理用品。
ことニュージーランドやオーストラリアなどの英語圏においては、いまではほとんど日本製のものと変わらない使い心地の商品が手に入るようになりました。
不安な人は少し多めに持っていくのも選択肢のひとつではありますが、長期滞在であればあるほど、できるだけ荷物は減らして行きたいですよね!
そんなときは布ナプキンや月経カップなどの購入も考えてみてはいかがでしょうか?
生理前、身体的、あるいは精神的につらくなりがちだという人は、PMS(月経前症候群)改善サプリを試してみるのもおすすめです。
※本記事の情報は2023年2月時点のものです。