Kia Ora!(マオリ語で“こんにちは“の意)
この挨拶でわかる人はわかるかもしれませんが、筆者(@MochaConnext)が長年生活していた国は主にニュージーランドです。
そのほか、旅行や出張を含めればイギリスやマレーシア、シンガポールなど訪れた国はさまざま。中でもワーキングホリデーを経験したのはオーストラリアとニュージーランドの2カ国です。
まだまだ日本ではあまり浸透していないワーキングホリデー。
- ワーホリってそもそもなに?
- っていうか、ぶっちゃけどうなの? 稼げる?
- 帰って来てからの就職先なんてなくない?
- ワーホリでも働かなくて大丈夫?
今回はそんな基本的な、でも意外と知られていないワーキングホリデーの実態を体験談を交えながらお話します!
リアルなお話です!
ワーキングホリデーとは
まず、ワーキングホリデーというのは海外留学や海外就労などと同様、ある1カ国で生活を送ろうとしたときに利用できるシステムのひとつなのですが、システムがあるからといって誰でも使えるわけではありません。
ワーキングホリデーの基本的な対象年齢は18~30歳で、1カ国につき期間は1年間(例外あり)。
どの国にでも行けるかといえばそういうわけではなく、日本がワーキングホリデーの協定を結んでいる国の中からしか選べません。代表的なのは、ニュージーランドやオーストラリア、カナダ、イギリス、フランスなど。
特にニュージーランド、オーストラリア、カナダを梯子している人はよく見ます! 英語圏の中では特にビザ申請が簡単だから、初心者にはやりやすいのかも。
とはいえ、それぞれの国で求められる条件は異なりますので、行きたい国が決まったら自分で調べてみる必要があります。たかがワーホリ、と考える人もいるかもしれませんが、リサーチ力は必須です。
現在申請可能になっている国:
オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、イギリス、ドイツ、フランス、アイルランド、エストニア、オランダ、リトアニア、香港、台湾、ハンガリー、ポーランド、スペイン、スウェーデン、オーストリア、スロバキア、ポルトガル、ノルウェー、アルゼンチン、チェコ、チリ、アイスランド、デンマーク
なお、ワーキングホリデーで渡航した人の中にはまるでワーカホリックのように働きまくる人がたくさんいますが、ワーキングホリデーはその名のとおり、「ホリデー」です。
「ワーキング」はあくまでも「ホリデー」の資金を補うためのものとして考えられているということだけは、忘れないようにしましょうね!
ワーホリは稼げるのか?
ワーホリ経験があると言うと、聞かれる質問第一位~!(たぶん)
ワーホリとはいえ就労を可能にしてくれる正式なビザ。国によっては同一企業で働ける期間が決まっていたり、ワーホリ後の他ビザへの切り替えに複雑な手続きが必要だったりといろいろなのですが、職業に制限はありません。筆者が出会った人の中には、英語レベルによってこんな仕事をしていた人がほとんどでした。
- 日本食レストランのキッチンorホール
- 介護
- オーペアorベビーシッター
- 保育士
- トラックドライバー
- 美容師
- バリスタ
- バーテンダー
- 日系企業のマーケティングor営業
- ファーム
やはり現地企業での採用は、相当な根性と度胸、行動力があって、さらに運とタイミングが合わなければ難しいようですね。「日系企業ではなく現地採用してもらうんだ!」という人は、それなりの覚悟と決意を持って渡航しましょう。
さて、ワーホリで働いて稼げるのかという問題ですが、国や地域、人によるというのが大きいところ。
元も子もないことを口走っているのは重々承知しています…。
稼げる人もいれば、稼げない人もいる。
でもそれはどこの国でも、もちろん日本でも同じことですよね。ましてや、海外では言語によるハンデがある状態で就職活動をすることになるので、稼げない人のほうが多いぐらいかもしれません。
たまにブログで「半年で〇〇万円稼ぎました!」なんて言う人がいますが、それは決してイコール「海外なら稼げる」ということでもなければ、「楽に稼げる」ということでもありません。
その人は運が良かったのに加え、ちゃんと適切な努力を継続した人です。
なら自分もできるって? それがそんなに甘くないんだな~! 適切な努力をしていても、一瞬でもタイミングが合わなければ同じようにするのは難しい!
ただし、かなりのワーカホリックになればワーホリのために投資した額よりリターンが多いのはよくある話。だからまったく稼げないというわけでもないというのが個人的な意見です。
ここからは、オーストラリアを例に挙げて筆者の体験談を箇条書きで赤裸々に紹介します。
- 仕事:バリスタ(2店舗を掛け持ち+ひとつはマネージャー代理)
- 渡航後に仕事先が見つかるまでの無職期間:3カ月
- 勤務時間:朝6時~深夜12時半(通勤時間などは含めない)
- 休日:なし(3カ月に一度だけ2泊3日程度の国内旅行あり)
- 睡眠時間:1日平均3時間
- ワーホリ期間:2年間(うち3カ月のみビザ申請の関係でファーム仕事に従事)
- 持ち込んだ額:50万円弱
- 最終的に口座にあった額:60万円強(つまり貯金できたのは2年間で20万弱ほど)
これを多いと思うか少ないと思うかはあなた次第!
旅行にも行かずひたすら週休ゼロ日で働いていればもっと貯金もできただろうし、ファームも日数に余裕を持って行っていればさらに稼げたかもしれない。でも、先述したとおり、「ワーキング」はあくまでも「ホリデー資金」を調達するための手段であるというのがワーキングホリデー制度です。
稼げるかどうかは実際に行ってみないとわからない部分なので、ちゃんと下調べをしたうえで、自分でもやっていけそうか、渡航するのにはあとどれくらいの貯金が必要か考えてみてくださいね!
今考えれば、働きすぎのストレスで飲み歩いてたのも良くなかった…。やってられーん! と友達と夜中の2時に集合して近場のバー巡りとかしていましたからね。外で飲むお酒ってすごく高い!
帰国後の就職先
ワーホリー? 遊んでるイメージだけど、帰って来てからの就職先なんてあるの~?
ワーキングホリデーという制度に興味はあっても、帰国後のことを考えるとなかなか決断できない。そんな人は意外と多いのではないでしょうか?
特に大人になればなるほど、仕事を辞めて、もしかしたら恋人も日本に置いて、将来がいまいち見えないまま旅立つことになるので不安は相当なものになります。筆者も経験済みです。わかります。(恋人はいなかったけどな!)
いろいろな人に話を聞いたところによると、すでにワーホリの最中である人の中にも同じ悩みや不安を抱えている人が多数いるようです。
日本ではまだまだ海外を放浪しているというイメージが強いワーホリ終了後すぐに、就職先を見つけられるのかどうか。
ハッキリ言います。
残念ながら、人によります。
先ほどから「人による」ばかりですが、決して逃げているわけではありません。なぜなら、就業形態はさておき、海外で何を学び、何を持って帰ってくるかはその人次第だから。
本当に遊んでいるだけの人もいるだろうし、でもその遊びの中から何かを見つけられる人もいるかもしれない。働いてお金を稼ぐことが目的である人もいれば、英語が苦手でもたくさん友達を作れる人、人付き合いはできなくても英語力が飛躍的にグーンと伸びる人、それぞれです。
些細な遊びの中からでもなにかしらの気付きを得られる人は帰国後の就職先も勢いで見つけることができるかもしれないし、人付き合いが苦手な慎重派なタイプはビジネスで使える英語と+αでなにかを習得して地道に職を得るかもしれませんよね。
就職先がなくて困ることになるタイプに一番多いのが、本当にただそこにいて、「今楽しければそれでいいや!」と友達さえその時々の状況で簡単に変えてしまえる人。
せっかく海外で出会ったのですから、人とのつながりは大事にしましょうね!
そう考えると、facebookやLINE、Skypeって本当に便利よね!
海外生活で学べることって、なにも英語だけではないんですよ。
常識が非常識だと気付いた。文化や習慣の違いを肌で感じられた。日本にいる親や友達、恋人への感謝の気持ちを学んだ。コミュニケーション能力がアップした。人に対して寛容になれた。ポジティブになった。忍耐強くなった。
海外生活を送ることで身に付くものは、本当にいろいろあります。それを生かすか殺すかはあなた次第。要は、それをどうアピールするかで帰国後の運命も変わるでしょう。
ワーホリでも働かなくて大丈夫?
大丈夫です!
ワーキングホリデーでの仕事というのは、あくまでもホリデー中に必要な資金をサポートするためであるというのが基本概念。
そのため、もし貯金が十分であれば必ずしも働く必要はありません。※だいたいのワーホリメーカーはお金がないので働きまくっている人が多いのが現状です。
現地で中古車を購入してラウンド(国内を回ること)するも良し、国際交流に打ち込むも良し。滞在できるのは1年間(国による)という期限付きではありますが、自由度が高いビザでもあるんですね。
よって、一度ワーホリにハマった人の中には1年ごとに国を転々とする人も多くいます。そんな人の話を聞いていると刺激的で面白いですよ!
もちろんワーホリはあくまでも「1年間以内の滞在を許可してくれる制度」なので、1年以内に帰国するのは全然アリです!
自分次第で未来が決まる
ワーキングホリデーは、年齢制限さえクリアしていれば誰もが利用できる便利なシステム。
この「誰でも行ける」という情報だけが先行して、日本にはまだ「どうせ遊んでるだけでしょ?」と考えている人が多いのも事実です。
でも、真面目に働いている人もいれば、働かずとも旅から何かを学ぼうとする人、英語力を上げて帰国後のキャリアアップを狙っている人など、しっかり自分の将来を見据えている人もたくさんいます。
英語力の向上だけでは満足できないという人は、バリスタやバーテンディング、TESOLなど資格取得ができる学校に通うのもひとつの手です(国により、ワーホリビザで学校に通う際の条件は違います)。
働く。遊ぶ。学ぶ。
全部自由だからこそ、責任感と思考力さえあれば十分楽しめるのがワーキングホリデーの魅力ともいえるでしょう。
(参考文献:JAWHM)