突然ですが、私、不登校でした。
えっ、不登校……?
そうです、あの不登校です。
といっても、ギリギリ不登校に入るか入らないか(週に1、2度学校を休む感じの)微妙なラインでしたが。そんな私が海外留学をするにあたり、
これで駄目だったらもうあとがない……!
と追い詰められていたのも、海外留学を無事にクリアできた理由のひとつ。
初めての飛行機に、初めての海外留学。
何もかもが初めてで「こんなはずじゃなかった」「大変だとは思っていたけどここまでとは」と心が折れそうになったことは数知れず。
そこで今回は初めて高校留学をする人のため、持っておいたほうがいい心構えについてお話します。
高校留学において知っておくべきこと
世の中には一定数、海外に行けばなんとかなると思っている人が見受けられます。けれど実は、海外に出てからが勝負。ここでは海外留学をする前に知っておいたほうがいいことについて言及します。
海外にいるだけで語学力は伸びない
海外で長く過ごしていると、よく言われることがあります。
- じゃあもうペラペラでしょ?
- 何かしゃべってみてよ!
- 映画も字幕なしで見れる?
たしかにいまはもう10年近くの年月を海外で過ごした経験があるので、映画は字幕なしでも見られます。
ただ、語学を学ぶうえで終わりというものはなく、ペラペラかと聞かれればあまり自信はないし人前で英語をしゃべるのも苦手です。
一般的な日本人に比べれば『出来る』のかもしれないけれど、海外生活を送っていると上には上がいるというのをいくらでも見るので『しゃべれるようになった!』という感覚はあまりないよ。
海外にいる=英語(現地の言葉)がペラペラ
と考えるのはあまりに安易です。
私の場合、日本で英語が苦手だったというのもありますが、海外留学してからのほうが断然英語を自力で勉強するようになりました。
それは英語ができないことがダイレクトに日常生活に差し障ってくるから。
これは大人になって学んだことですが、10年、20年海外にいても現地の言葉ができない人はまったくできません。
うそのように聞こえるかもしれませんが、本当の話です。
今どき日本人はどこにでもいるので、買い物さえできれば現地の言葉が話せなくても十分生活していけてしまうのです。
ところが、高校生ともなると授業があるのでそうもいかない。
単位を取らないといけない+(私の高校の場合)試験では辞書の使用が禁止されていたので、ネイティブたちと同等に張り合わなくてはいけなかったんですね。
ほら、いまの電子辞書って便利すぎていろんな機能(数学の方程式や理科の元素記号などなど)が入っていたりするし……。紙の辞書でもカンニングペーパーを作ってくることは可能だし……。
つまり語学の勉強は必須!
海外にいるだけでは到底語学力は追いつきません。
「海外にいるだけでOK!」
ではなく、海外に行くからこそしっかり語学を学ばなくては、ぐらいの意気込みが必要です。
自然に友達は出来ない
海外からの留学生というものにどんなイメージを持っていますか?
留学初期は当然、学校に知り合いなんていませんよね。
日本の学校だと「〇〇(国)ってどんなところ?」「何をするのが好き?」だなんて興味を持ってくれたりするんでしょうか。
そもそも、留学初日は担任がクラスの前で紹介してくれるものですよね。
ところが海外の高校ともなると、そのクラスまでは案内してくれても空いた席に座らされてなんの紹介もなくそのまま授業が始まる……なんていうことも珍しくありません。
これは国によるのかもしれないけれどね。
しかもクラスはすべて移動教室(生徒ひとりひとり取っている授業が違うので、先生ではなく生徒のほうが移動する)なので、話しかけるチャンスも少ない。
その前に、移民が多いような国だと外国人なんて見慣れている人がほとんどです。
ゆえに外国人だからといって興味を持ってくれることはないのです。
同級生たちは同級生たちですでにグループが出来ています。田舎に留学した場合、なんならみんなが幼なじみのようなものです。別にわざわざ新しい友達を作る必要なんてないんですよね。
話しかけてもらえるのを待っていても自然に友達は出来ません。
大事なのは自分から輪に入る努力をすること。
かまってもらえないのは外国人だからではなく(一定数そういう人もいますが)、興味がある人にはあるしない人にはない、それだけのことです。
語学が中途半端なのだから、せめて興味を持ってもらえる人になりたいところだね。
海外に出ただけで性格は簡単に変わらない
帰国子女に対して「気が強い」「意見をハッキリ言う」なんて感想を持ったことはありませんか?
これ、正解のようでいて実は間違いです。
たしかに海外ではよく自分の意見を聞かれますし、それに対して答えることがよしとされている風潮はあります。
自分で考えて動くことが求められるので、日本で受動的に育ってきた私は何度も戸惑いました。
ただし、外国人でも全員が全員気が強いわけではありませんよね。
それと同じで海外にいたからといって急に強気になれるわけではありません。
よって「内向的な性格を変えたい」「もっと社交的になりたい」と考えている人は、自分でそうなれるよう努力する覚悟を持ちましょう。
これができなくてやむを得ず帰国していった人たちを何度も見てきたよ。
ちなみに、外国の人にも空気を読むという常識はあります。
ハッキリものを言う=空気を読まなくていいではないので、あしからず。
どこにでも日本人はいる
せっかく留学するんだから日本人とは関わらないように生活したい!
海外生活を長く送っていると、こういった考えにより一切の日本人を排除して生活しようとする人にぶちあたることがあります。
でも、どこに行っても日本人はいるものです。
むしろそちらのほうが自然。
日本人と付き合いながらでも現地の人と仲良くすることはできますよね。日本語を話したからといって突然現地の言葉が発達するわけでもないし、友達が増えるわけでもありません。
自然は自然のまま受け入れて、人種にかかわらず仲良くするのがベストと言えるでしょう。
本気で困っているときに手を差し伸べてくれるのは、日本人であることも意外と多いですよ。
ただし、田舎か都会かで日本人の数は違ってきますので、それを参考にしてみるのはいいかもしれませんね。
「思ったのとは違う」はあって当たり前
高校生で海外留学をするというのは並大抵の決断ではないので、当然渡航当日までに満足のいくまで下調べをしておくことでしょう。
それでも「思っていたのとは違った」ということが出てくるのが海外生活の面白いところです。
日本とはまったく違う国に行くのですから、文化や習慣、考え方も違って当たり前。
これを逆に楽しめるかどうかで留学生活のやりがいは100%変わってきます。
人種差別を受ける可能性もある
どんなに移民の多い国であっても、場所によっては人種差別を受ける可能性があります。
これはもうどうしようもないことです。
ただ価値観が違う。
そう思って受け流すしかありません。
いちいち腹を立てていると海外生活がストレスでしかなくなるうえに、人種差別はふとした瞬間に訪れるので常に身構えていなくてはならなくなります。
私の場合は「これは『外国人』に言ってるだけで『私個人』に言ってるわけじゃないもんね~」という具合に聞き流してたよ!
「もしかするといまのはそうかも?」と思えることを言われたときには、そんなこともある、と聞き流せるだけの強さを持ちましょう。
中には言い返したくなる場合もあるでしょうが、相手がよく知らない人であるならばやり合うだけ無駄です。
留学すること=ゴールじゃない
海外留学そのものが大きな決断であるだけに、現地に降り立つことそのものがゴールになってしまっている場合も少なくありません。
しかしそれはゴールではなく、スタート地点なのです。
海外生活を送っていると、次から次へといろんな壁が立ちふさがります。
そんな壁を乗り越えていくのは自分自身。
「海外に行けばなんとかなる」という考えは一度捨てて「すべては努力の上に成り立っている」と覚悟を持っておくようにしましょう。
複数ブログ運営中! Twitterでは随時ブログ情報を更新していますので、よろしければフォローお願いします♡
※本記事の情報は2022年1月時点のものです。